あおねこ物語 ―序章―

寧ろ鶏口と為るとも牛後と為るなかれ。

H29年宅建問題の解説作ってみたよ。(問4〜問6)

こんばんは。

みなさま今週1週間お仕事お疲れ様でした。

今日から連休ですね。ぼくも卒論作成がんばります。

・・・昨晩は今までサッカーを見ていたので全然卒論やってません。

まあ、今日頑張ればいいよね…。

 

 

というわけで、先日大好評だった(のかは分からないけど)

宅建過去問解説!

第4問から第6問行ってみましょー。

 

<参考>第1問〜第3問はこちら⬇️ 

bluecat0903.hatenablog.com

 

 

それでは行きます!まずは問4。

 

問4 次の記述のうち、平成29年4月1日現在施行されている民法の条文に規定されているものはどれか。

 1 権利についての協議を行う旨の合意が書面でされたときは、その合意があった時から1年を経過した時までは、時効は完成しない旨

 2 他の土地に囲まれて行動に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる旨

 3 売主は、買主に対し、登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件を備えさせる義務を負う旨

 4 賃借人の原状回復義務の対象となる損傷からは、通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗及び智積物の経年劣化を除く旨

 ここで出ましたね。条文に規定されているかを問う問題。

まあ、これは知っている人は知ってると思います。逆に言えば、知らない人は知らない。

 

 

・・・当たり前ですけど。で、正解は2。

 

条文に規定があるかどうかというのは、今も言いましたけど

 

知ってれば分かる。

知らなければ分からない。

 

ほんとにそれだけです。

たまたま知っている問題が出て「お、これ簡単じゃん!」となればラッキーなんですけど、民法って1044条まで条文があります。

当然ですがこれらすべての条文を読んでいる時間なんてありません。

 

ですから、この問題はあまり神経質にならなくてもいいんじゃないかと思います。

もちろん、基本的な事項については規定されている内容をある程度覚えておかなければいけないでしょうけれども。

 

肢1は、・・・こんな規定ないですよね。当事者間の合意によって時効の完成時期が変わってしまうのでしたら、そもそも時効制度を民法で定めた意味がありません。よって不正解。

 

肢3は、なんとなく見覚えがある方はいるんじゃないかなと思います。「売主は、飼い主に対し登記を備えさせる義務を負う」なんて、ねぇ。

しかし、これは民法ではなく不動産登記法の規定でしたよね。

不動産登記法では、売主が登記義務者となります(不動産登記法2条13号参照)。

したがって、これも不正解。

 

肢4。これもなんとなく聞いたことある人、いますよね?「初めて聞きます」という人はあまりいないと思います。

これは内容的には確かに間違いないのですが、これは判例で示された内容であって、民法に記載はされていません。

最判平成17年12月16日集民218号1239頁 など)

 

このように、内容は合ってるけど判例で言われていることが選択肢として出される場合があります。こういうものには要注意ですね!!

 

最後に正解の肢2。これは民法210条1項に規定されていますね。

まあ、相隣関係のところって細かいと言えば細かいのですが、とは言え宅建は不動産関係の資格ですから、このくらいは覚えましょう、ってことでしょうか。

知らなかった人は覚えてください!!

 

次。問5。

問5

 Aは、中古自動車を売却するため、Bに売買の媒介を依頼し、報酬として売買代金の3%を支払うことを約した。Bの媒介によりAは当該自動車をCに100万円で売却した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

 1 Bが報酬を得て売買の媒介を行なっているので、CはAから当該自動車の引き渡しを受ける前に、100万円をAに支払わなければならない。

 2 当該自動車に隠れた瑕疵があった場合には、CはAに対しても、Bに対しても、瑕疵担保責任を追及することができる。

 3 売買契約が締結された際に、Cが解約手付として手付金10万円をAに支払っている場合には、Aはいつでも20万円を償還して売買契約を解除することができる。

 4 売買契約締結時には当該自動車がAの所有ではなく、Aの父親の所有物であったとしても、AC間の売買契約は有効に成立する。

一見すると戸惑いそうな問題ですが、焦ってはいけません。

落ち着いて状況をみていけば、この問題は決して難しくはないです。

 

まず、中古自動車の売買なのに不動産売買の仲介業者のようなBが登場しますが、こいつは受験者を惑わせるための囮りにすぎません。

 

「えっ、中古自動車なのに媒介??何これ、全然意味わかんない!」

 

と試験中の思ったそこのあなた!…問題作成者の思う壺です(たぶん)。

 

ちなみに正解は4番。

 

まずは肢1。こんなとんちんかんな内容を正解と判断した人はいないと思いますが(そう信じたい)、どうでしょうか。

なぜ媒介を行うと代金を払わなければいけないのか。宅建業法でもそんな規定ないですよね。売買契約などにおける両当事者の債務は、同時履行が原則ですよ(民法533条)。基本中の基本です!!

 

続いて肢2。瑕疵担保責任は、売主が買主に対して負う責任であって、売主でないBが買主に対して負うものではありません(民法570条・566条)。以上。

あ、売主じゃないですけど、請負契約の請負人が瑕疵担保責任を負うことはありますよ(民法634条)。合わせて覚えておきましょう。

 

続いて肢3。手付放棄の解除時期です。これは大丈夫ですよね。

手付放棄によって解除ができるのは、(        )である。

という具合に、記述問題として出してもいいんじゃないでしょうか(笑

手付放棄によって契約解除ができるのは、契約の相手方が履行に着手するまでの間、でしたよね民法557条。なお、条文では「当事者の一方が」となっていますが、相手方の保護を図る趣旨ですから、ここにいう「当事者」とは「相手方」のみを指すものと解釈されています。)

したがって、「いつでも解除することができる」とする肢3は不正解ということになります。

 

肢4は、要は他人物売買の話です。他人の物であっても、売買することは可能です(民法560条)。

 

というわけで第5問でした。

 

次。

問6

 Aが死亡し、相続人がBとCの2名であった場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

 1 ①BがAの配偶者でCがAの子である場合と、②BとCがいずれもAの子である場合とでは、Bの法定相続分は①の方が大きい。

 2 Aの死亡後、いずれもAの子であるBとCとの間の遺産分割協議が成立しないうちにBが死亡したときは、Bに配偶者Dと子Eがいる場合であっても、Aの遺産分割についてはEが代襲相続人として分割協議を行う。

 3 遺産分割協議が成立するまでの間に遺産である不動産から賃料債権が生じていて、BとCがその相続分に応じて当該賃料債権を分割単独債権として確定的に取得している場合、遺産分割協議で当該不動産をBが取得することになっても、Cが既に取得した賃料債権につき清算する必要はない。

 4 Bが事故のために相続があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に対して、相続によって得た財産の限度においてのみAの債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して相続を承認する限定承認をする旨を申述すれば、Cも限定承認をする旨を申述したとみなされる。

 

 

うーん、なかなか重い問題ですね。見てみましょう。

ちなみに正解は肢3。

 

まずは肢1。これはすぐにわかりますよね。法定相続分を覚えていれば簡単に判断ができるようになっています。

①の場合は配偶者と子1人で、法定相続分はそれぞれ2分の1。

②の場合は配偶者がなしで、子2人なので、こちらも法定相続分はそれぞれ2分の1。

したがって、Bの法定相続分はどちらの場合も同じです。不正解。

 

続いて肢2。これは、一見すると合ってるようにも思えるのですが、

代襲相続というのは、被相続人が死亡した時に既に相続人のうちの1名が死亡したり欠格要件を満たしていた場合に問題となります。

ところが、この場合、Aが死亡した後、遺産分割協議が成立しないうちにBが死亡しています。これでは、代襲相続云々という話にはならないですね。

ということで、肢2も不正解。

 

肢4。限定承認についての記述です。限定承認は、共同相続人全員で申述しなければなりませんでした(民法922条)。共同相続人が個別に共同相続するとかしないとか言い始めるとややこしいことになってしまいますから。ということで、肢4も不正解。

 

肢3の内容自体は少し難しいかもしれませんが、それ以外の選択肢が誤っていることを判断することができれば、消去法的に3が正解だと判断できます。

少し勇気がいりますが、このように正解にたどり着くことも、本番ではよくあります。

 

 

 

と、今日はここまで!

卒論仕上げねばいけませんので。

しばしお待ちくださいますよう、お願い申しあげます。

 

 

 

それでは、また!!