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蒼猫物語

寧ろ鶏口と為るとも牛後と為るなかれ。

サーベルと監獄と私

行政法

かつて一世を風靡した名曲のようなタイトル(笑)

 

行政法勉強中に出てきた2つの判例について!

何の脈絡もなく書きとめてみようと思います。

自分の頭の中を整理するために。

 

行政法 委任立法のところで出てくる2つの

有名な判例があります。

サーベル事件判決 と 旧監獄法事件判決。

 

共に法律と規則の委任の範囲が問題となりました。

 

1.サーベル事件判決

 銃刀法3条1項は原則として刀剣類の所持を禁止しており、

 例外的に美術品または骨とう品として価値を有する場合には

 登録を受けた上で所持することを認めている(同6号)。

 ところが、銃砲刀剣類登録規則4条2項では、登録できる刀剣類は

 日本刀に限定しています。そこで、西洋の刀であるサーベルを

 登録しようとした人が同規則に基づき申請したところ、役所の方から

 「日本刀じゃないので登録できません!」と言われてしまって

 「WHY!?」と不満を持ったため事件となった。

 

2.旧監獄法事件判決

 旧監獄法45条は、在監者に接見することを原則として許可しているが、

 その下位規定である監獄法施行規則旧120条において、14歳未満の

 ものの在監者との接見を禁止し、旧124条において例外的に

 所長が必要と認めたときは接見することができるとしている。

 でも上位規定である旧監獄法が原則許可としているんだから、

 「何で施行規則は原則禁止にしとるんじゃー!?」となり、その

 有効性が争われた。

 

3.ちがい

 この2つの判例、両方とも法律とその下位規定である規則との関係性が

 問題となったが、結論としては

  サーベル事件→施行規則は有効

  監獄法事件→施行規則は無効

 と、全く逆になりました。WHY?

 

 サーベル事件においては、

 銃刀法において刀剣類の所持が原則禁止されています。

 そして、例外的に登録を受けた刀のみ、所持することが許されている。

 (以下、規則の話)

 そもそも規則というのは行政立法のうちの法規命令であり、

 法規としての性質を有する。

 ということは、規則を作る側としては

 自分の好きなように作ることはできない。

 法律による個別具体的な委任がなければ

 規則を作れないということ。

 そして、規則は法律の個別具体的な委任の趣旨に

 合致するように定められなければならない。

 法律を施行するための規則なんだからよく考えれば当然の話。

 (規則の話おわり)

 原則として刀剣類の所持が禁止されており、

 例外的に許可されているということは、

 どのような場合に所持を許可するのかということについて

 法は規則に委任していると考えられる。文化的価値を有するものを

 保護するために所持を許可するのだから(銃刀法3条1項6号)、

 ある刀剣類が文化的価値を有するかどうかの

 行政庁の判断は専門技術的なものになる。

 そして、原則所持禁止とされている以上、行政庁の判断は

 おのずと広い裁量の下に行われることになる。

 だとすれば、その広い裁量権の行使の態様として、

 行政庁が日本刀のみに文化的価値を有すると判断しても

 それが違法だとはいえない。

 

 他方、旧監獄法判決においては、

 監獄法において接見が原則として許可されています。

 原則として許可されている以上、接見しようとする者が

 14歳未満の幼年者であっても異ならないはず。

 しかし、施行規則旧120条は原則として14歳未満の接見を

 禁止しており、旧124条において例外的に許可をしている。

 これは、法が定めた原則と例外を規則において逆転させてしまっており、

 監獄法の委任を超えるものである。

 

 同じ法律と規則の関係が問題になった判例でも、

 サーベル事件では、銃刀法の規定が原則禁止

 監獄法事件では、監獄法の規定が原則許可という点が異なります。

 

 サ:原則禁止→例外許可→その判断は専門的→規則が判断・その裁量は広い→有効

 監:原則許可→例外禁止→他方、規則は原則禁止・例外許可→逆やないか!!→無効

 

というように理解しておけばよいのかな。

 

ここに書いたことは自分で理解するためのメモなので、

あまり気にしないでくださいね。