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蒼猫物語

寧ろ鶏口と為るとも牛後と為るなかれ。

あの違憲判決に関する考察

民法5 第4課題のレポート作成、着実に進んでます。

 

その課題は・・・問題文が長すぎるので全部をここでは紹介できませんが、

簡単に言うと、Aさんが亡くなって熟慮期間の3か月を経過した後に、

生前Aさんにお金を貸していたXさんという人が突然現れて、

B・C・Yと3人いるうちの相続人の1人Yさんに返済を要求してきたんだけど、

これってOKなの?という内容です。

 

で、いろいろ調べていたらこんな判例を見つけました。

 

本件相続開始時においては、立法府裁量権を考慮しても、 嫡出子と嫡出でない子の法定相続分を区別する合理的な根拠は失われていたというべきであり、本条(民法900条)四号但書(平成二十五年法九四による改正前)の規定のうち嫡出でない子の相続分を嫡出子の相続分の二分の一とする部分は、遅くとも平成一三年七月当時において、憲法一四条一項に反していたものというべきである。しかしながら、法的安定性の確保との調和を図るために、この違憲判断は、本件相続開始時から本決定までの間に開始された他の相続につき、本件規定を前提としてされた遺産の分割の審判その他の裁判、遺産の分割の協議その他の合意などにより確定的なものとなった法律関係に影響を及ぼすものではない。

最判平成25年9月4日民集7巻6号1320頁)

※下線部は蒼い猫にて

 

最近違憲判断がなされた有名な判決ですね。 

まぁ今回の課題とは直接の関係はないんですけど。

 

で、ちょっと厄介なのが

このA・B・C・Yっていうのは4人兄弟なんですけど、

このうちYだけは母親が違うんです。

A・B・Cは父親Dと母親Eの間に生まれているのですが、

Yは、父親Dが母親Eと離婚した後に再婚したFとの間にうまれた子どもなんです。

 ※ちなみに、DとEはAの死亡する以前に双方とも死亡しているので今回相続人にはなりません。

 

で、ですよ。

民法900条4号但書は次のように定めています。

 

ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。 

 

ほう。そうなんですね。

 

でも・・・ですよ。ひとつ疑問に思ったことがあります。

 

平成25年の違憲判決は、嫡出子と非嫡出子で法定相続分が異なるのは違憲だ!いう内容ですね。その理由のひとつとして、被相続人の子は自分が生まれる際に嫡出子か非嫡出子かという身分を自分で選べるわけではないから、そのような自己に責任のない行為によって異なる取り扱いをするのは許されないということが挙げられます。

(どこかで聴いた覚えがあるのですが、違っていたらすみません)

 

嫡出子と非嫡出子がいるということは、一度婚姻をして子をもうけた後に離婚をして、その後に別の人と事実婚状態であるときに生まれた子という場合もあれば、婚姻中に男性と他の女性(まぁ浮気相手ですね)との間に生まれた隠し子という場合だって考えられるわけですよね。

浮気相手との間に子供ができるということは、貞操義務に思いっきり違反しているのに、そのような場合があることも考慮せず、平成25年判決は「嫡出子と非嫡出子で同じ取り扱いをしなければいけない」ということを言っているように見受けられます。

 

他方、民法900条4号但書は、平成25年判決と同じようにさまざまな場合が考えられるかと思いますが、「前婚における子も後婚における子も嫡出子」という場合だって当然あり得ると思います。

この場合、前婚における子のときも後婚における子のときも、特に貞操義務に違反してるわけじゃない。

 

それなのに、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分が父母の双方を同じくする兄弟姉妹の2分の1になるっていうのは、なんだかおかしいと思いませんか?

 

900条4項但書の場合でも、自分の両親が他の兄弟と双方とも同じか一方のみ同じかということを生まれてきた子本人は選べないはずです。ということは、この場合も「自己に責任のない行為によって異なる取り扱いをしている」といえるんじゃないのでしょうか?

 

そのような状況は同じなのに、嫡出子と非嫡出子の場合は違憲で、全血兄弟(父母の双方を同じくする兄弟のこと)と半血兄弟(一方が同じ)の場合は合憲って、ちょっとオカシイ気がするのは僕だけでしょうか。

 

という疑問が出てきたので、なんとなくココに書きとめてみました。

 

それとも、どこかでトンデモナイ思い違いをしているのかな。

僕の考え方に間違いがあれば、どなたか教えてください!!